接客従業者に対する拘束的行為の規制

従業者に対する拘束的行為の規制

営業所で客に接する業務に従事する者(接待従業者)は、風俗営業者に比べて弱い立場にあります。

風営法では、通常の労働関係と同じように、弱い立場にある接待従業者を守るため、営業者に対して規制をしています。

また、この規制は風俗営業だけでなく、午前6時から午後10時までの時間においてのみ営む酒類提供飲食店営業以外の酒類提供飲食店営業を営む者にも課されています。

・拘束的行為の規制の趣旨

接待飲食等営業を営む風俗営業者の営業所において行われる売春事犯を防止するための規制です。

①接待飲食等営業を営む風俗営業者が行う行為のうち、営業所で客に接する業務に従事するものが、売春をすることを助長する恐れがあると認められる拘束的行為を規制する。

②そのような拘束的行為等の相手方となっているものが営業所において客に接する業務に従事することを防止する。

・規制される行為

①不相当に高額の債務の負担

接客従業者に対し、接客従業者でなくなった場合には直ちに残存する債務を完済することを条件として、その支払い能力に照らし不相当に高額の債務を負担させること。

〇「客に接する業務」とは

客に接し、客にサービスを提供するなどの業務をいいます。

具体的には、以下の通りです。

接待に該当する行為

・談笑、お酌、水割りの調整。

・ショー、歌舞伎音等を見せたり聞かせたりすること。

・客を客席等に案内すること、飲食物を客席に運搬すること、客から飲食代金等を徴収することなど。

〇「接客従業者でなくなった場合」とは

当該営業所を退職した場合など、当該営業所の接客従業者でなくなった場合を言います。

〇「その支払い能力に照らし不相当に高額の債務」とは

接客従業者として、通常得る収入などに照らした返済能力に比べ、社会通念上著しく均衡を失すると認められる程度に高額な債務を言います。

②旅券等の保管

その支払い能力に照らし不相当に高額の債務を負担させた接客従業者の旅券等を保管し、または第三者に保管させること。

〇「旅券等」

主なものをあげます。

・旅券

・運転免許証

・求人者が求職者の本人確認のため通常提示を求める書類として政令で定めるもの

「求人者が求職者の本人確認のため通常提示を求める書類」とは

Ⅰ在留カード、特別永住者証明書

Ⅱ国際運転免許証、外国運転免許証

Ⅲ次に掲げる者であることを証する書類

ⅰ健康保険法の規定による被保険者またはその被扶養者

ⅱ国民健康保険法の規定による被保険者

〇「保管し」とは

接待飲食等営業を営む風俗営業者またはその代理人等が保管する場合。

「第三者に保管させる」とは、接待飲食等営業を営む風俗営業者またはその代理人等がほかの者に保管させること。

 

そして、その第三者は当該旅券等がその支払い能力に照らし不相当に高額な債務を負担させられた接客従業者のものであることを認識していることまでは、要しないとしています。

債務の発生原因

①②の「債務」には、以下のものを含みます。

・公序良俗に反する契約に基づくもの

・接待飲食等営業を営む風俗営業者による詐欺もしくは脅迫

・接客従業者の錯誤に基づくもの

・防止措置

拘束的行為を受けている接客従業者が業務に従事することを防止するための措置が規定されています。

詳しくは、拘束的行為の規制ー防止措置で。

・指示等

守らなかった場合、指示等を受ける可能性があります。

関連ページ

メイドバー開業|メイドカフェとの違い

居酒屋開業ー必要な許可や届出とは?

個室居酒屋に必要な許可とは?

相席居酒屋開業ー普通の居酒屋の許可だけで大丈夫?

1 コメント

  1. ピンバック : 風俗営業で守らなければならないこと | やさしい風営法

コメントは閉じられています。