風俗営業の管理者ー選任義務と業務

風俗営業者は、管理者というものを選任しなければなりません。

管理者と聞くと堅苦しい感じがしますが、条文と解釈運用基準にわかりやすく示されていますので見ていきましょう!

管理者選任義務

管理者に関する条文から、管理者について詳しく見ていきましょう。

 

風俗営業者は、営業所ごとに、営業所における業務の実施を統括管理する者のうちから、管理者一人を選任しなければなりません(風営法24条第1項)

「統括管理するもの」とは

全体をまとめて管理する者という意味であり、店長や支配人などが該当します。

ただし、営業者自らが当該営業所内における業務の実施を直接統括管理する場合には、営業者が自らを管理者として選任すればよく、他に管理者を選任する必要はありません。

 

そして、施行規則には、管理者は営業所ごとに専任の管理者として置かれなければならないとあります。(風営法 施行規則第37条)

「営業所ごとに選任」とは

その営業所に常勤して管理者の業務に従事し得る状態にあることをいいます。

・管理者を選任することの意義

管理者として、設置することを義務付け、法によって規定しているのには理由があります。

風俗営業の健全化を自主的に促進するため設けられたものであり、営業者の自主性が不当に侵害されないように配慮する必要があるものとして設けられているもの。(解釈運用基準)

法でガチガチに固めると営業者の自主性が損なわれますから、営業者に管理者というものを選任する自由を与えて、その管理者に営業所を管理させ、責任の所在を明らかにさせる意図があると思われます。

・管理者の要件

未成年者、または風俗営業の許可を受けることができない者は、管理者となることができません。(風営法第24条第2項)

・管理者の業務

①管理者は、当該営業所における業務の実施に関し、風俗営業者またはその代理人、使用人その他の従業者に対し、これらの者が法令の規定を遵守してその業務を実施するため必要な助言または指導を行い、

②その他当該営業所における業務の適正な実施を確保するため必要な業務で国家公安委員会規則で定めるものを行うものとする。(風営法第24条第3項)

 

「国家公安委員会で定めるもの」とは

①営業所における業務の適正な実施を図るため必要な従業者に対する指導に関する計画を作成し、これに基づき従業者に対し実地に指導し、及びその記憶を作成すること。

「従業者に対する指導に関する計画を作成し」とは

法令遵守のため何月は特に何について指導するかなどの計画を作成することを言います。

②営業所の構造及び設備が第7条に規定する技術上の基準に適合するようにするため必要な点検の実施およびその記録の記載について管理すること。

第7条に規定する技術上の基準とは、お店の構造の規制で紹介しています。

③風営法第13条第3項の規定による措置について従業員に対する教育を行うことその他当該措置が適切になされるよう必要な措置を講ずること。

13条3項は、都道府県により風俗営業が特別に午前0時以降であっても営業できる場合について、迷惑防止措置を講ずるよう規定するものです。

④営業所における業務の実施に関する苦情の処理を行うこと。

⑤風営法第13条4項に規定する苦情の処理に関する帳簿及びその記載について管理すること。

こちらも、都道府県により特別に午前0時以降営業できる場合の規定です。

⑥客として立ち入らせてはならないこととされる未成年者を営業所内で発見した場合において、当該未成年者に営業所から立ち退くべきことを勧告することその他の必要な措置を講ずること。

⑦従業者名簿およびその記載について管理すること。

⑧営業に関し客に接する業務に従事させようとするものについて、次に掲げる事項を確認しなければなりません。

  • 生年月日
  • 国籍
  • 日本国籍を有しないものについては風営法第36条の2第1項第3号規定の事項

そして、確認に係る記録について管理すること。

⑨風俗環境保全協議会における構成員となった場合に、協議会に参画すること。

⑩営業所における業務の一部が委託される場合において、当該委託に係る業務の適正な実施を図るため必要な当該委託に係る契約の内容、業務の履行状況その他の事項の点検の実施及びその記録の記載について管理すること。

 

・風俗営業者と管理者の関係

風俗営業者は、管理者を選任します。

対して、管理者は当該営業所における業務の実施に関し、風俗営業者などに対し、~略~、法令の規定を遵守してその業務を実施するため必要な助言または指導を行います。

そして、風俗営業者またはその代理人は、管理者の助言を尊重しなければならず、風俗営業者の使用人その他の従業者は、管理者の指導に従わなければなりません。(風営法第24条第4項)

しかし、このままでは管理者が優位になってしまうので、解任についての規定もあります。

公安委員会は、管理者がその要件を満たさなくなった時、または違法な行為を行った場合において管理者として不適法であると認めたときは、風俗営業者に対し、当該管理者を解任するよう勧告することができます。(風営法第24条第5項)

勧告は、理由を付した書面により行われます。

しかし、風俗営業者は勧告に必ずしも従わなければならないというわけではなく、自主的に行えます。

 

その他にも、風俗営業者は管理者に、講習を行わせなければなりません。

詳しくは、風俗営業の管理者ー管理者講習で。

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