受動喫煙防止法案ー居酒屋やバーの経営者が注意すること

厚生労働省が受動喫煙防止対策の基本的な案を公表しました。

国会へ提出し、衆院で可決しました。

施行を待ってから対応すると、経営計画が乱れ、思わぬ出費・資金不足になりかねません。

おおまかにでも、受動喫煙防止法案(健康増進法改正案)とはどのようなものなのか確認しておきましょう!

※2018年6月28日現在、変更・追加がありえます。

受動喫煙防止法案(健康増進法改正案)とは

国民の8割を超える非喫煙者を受動喫煙による健康被害から守るため、多数の者が利用する施設等の一定の場所 での喫煙の禁止と、管理権原者への喫煙禁止場所の位置の掲示等を義務づける。

(厚生労働省 受動喫煙防止対策の強化について(基本的な考え方の案)より)

引用元の受動喫煙防止対策の強化、とあるのは、現に受動喫煙防止対策の条文が存在し、その強化をしませんか?というものです。

その条文がこちら。

学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。 (健康増進法 第25条第1項)

努めなければならないとありますが、これは努力義務と言われるものです。

違反しても、直ちには法的制裁を受けません。

努力義務とされてから10年経ちますが、いまだに受動喫煙にさらされる非喫煙者が多いということで、努力義務から義務へと強化しましょうということです。

 ・喫煙禁止場所の範囲

規制対象となる施設

①第一種施設

多数の者が利用する施設で、主として特に健康上の配慮を要する者が利用する施設。

具体的には、医療施設や小中高校など。

②第二種施設

多数の者が利用する施設で、第一種施設と喫煙目的施設以外の施設。

具体的には、鉄道や飲食店など。

 

喫煙目的施設とは、多数の者が利用する施設のうち、その施設を利用する者に対して、喫煙をする場所を提供することを主たる目的とする施設として政令で定める要件を満たすものをいうものとすること。

居酒屋、バー、スナックはどこに含まれるか?

第二種施設の飲食店に含まれます。

ただし、既存の飲食店のうち、小規模(100㎡以下かつ個人又は中小企業で資本金の額又は出資の総額が五千万円以下)の飲食店 (主に酒類を提供するものに限る)は、経過措置として、標識を掲示することにより喫煙が可能です。

規制内容

規制内容は、規制対象となる施設それぞれにより異なります。

規制対象施設 規制内容 詳細
第一種施設 敷地内禁煙 屋内①+屋外
第二種施設 屋内禁煙 屋内②

屋内に含まれない場所

屋内①には、以下の場所を含みません。

Ⅰ私的使用場所

個人の住宅、旅館・ホテルの個室など。

Ⅱたばこの研究開発の用に供する場所

屋内②には、以下の場所を含みません。

・喫煙専用室

・喫煙可能室

・喫煙専用室とは

飲食店、事務所等の管理権原者は、たばこの煙の流出防止等の受動喫煙を防止するための構造・設備に関する厚生労働省令の技術的基準に適合した場所(喫煙専用室)を 有する施設等を定めることが出来ます。

喫煙のみを行う場所であり、飲食等の提供を行うことは想定されない場所です。

また、喫煙専用室を設ける場合、お店の出入り口と喫煙専用室に、以下の標識を掲示する必要があります。

  • 喫煙をすることができる場所である旨、当該場所への二十歳未満の者の立入りが禁止されている旨等を記載した標識
  • 喫煙専用室が設置されている旨等を記載した標識

喫煙可能室とは?

既存の小規模の飲食店の場合、経過措置として標識を掲示することにより喫煙が可能であると書きました。

喫煙可能室がこれにあたります。

条文案には、室内の全部又は一部について、構造及び設備がその室外の場所(特定施設等の屋内又は内部の場所に限る。)へのたばこの煙の流出を防止するための基準として厚生労働省令で定める技術的基準に適合した室の場所を喫煙をすることができる場所として定めることができる。

簡単に言うと、喫煙席の強化版のイメージでしょうか。

今まで喫煙席を設けていたお店は、喫煙席(喫煙できる部屋)から禁煙席に煙が流出しないような構造にすると、喫煙可能室として、経過措置の間は喫煙と飲食ができるところとして提供できるということです。

注意点として以下に数点挙げます。

  • 喫煙可能室には二十歳未満のお客さんと従業員は入れません
  • 上記の旨の標識を掲示する義務が発生。
  • 喫煙できるところであることを示す標識を掲示する義務が発生。
  • 喫煙可能室を設置していることを示す標識を掲示する義務が発生。

居酒屋やバーでは二十歳未満のお客さんの入店は以前から気を付けていると思いますが、従業員も喫煙可能室には入れないことになるので注意が必要です。

カフェやレストランなどの飲食店においては、二十歳未満のお客さんも多数いらっしゃると思いますので、お客さんと従業員の両方を気にする必要があります。

基本屋内禁煙であり、経過措置として認められているものですので、これを機に屋内全面禁煙にした方が、設備・構造変更のための費用は浮きます。

また、下記にある管理権限者の責務の中に、喫煙可能室設置者の責務が数点あります。

・利用者や管理権限者の責務

利用者は、喫煙禁止場所での喫煙が禁止されます。

管理権限者は、以下の責務があります。

  1. 喫煙禁止場所の位置等を掲示する義務
  2. 喫煙禁止場所に喫煙用の器具・設備を使用可能な状態で設置しない義務
  3. 喫煙専用室に、その場所が喫煙専用室である旨等を掲示する義務
  4. 喫煙専用室の構造・設備を厚生労働省令で定める技術的基準に適合するよう維持する義務
  5. 喫煙専用室への20歳未満の立入りを防止する義務
  6. 喫煙可能室設置施設の管理権原者は、既存特定飲食提供施設に該当することを証明する書類として厚生労働省令で定めるものを備え、これを保存しなければならない
  7. 喫煙可能室設置施設の管理権原者等は、当該喫煙可能室設置施設等の営業について広告又は宣伝をするときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該喫煙可能室設置施設等が喫煙可能室設置施設等である旨を明らかにしなければならない

・管理権限者が義務違反をした場合

  1. 義務違反の是正の指導。
  2. 指導をしても、改善されない悪質な場合は勧告や命令、公表の可能性もあります。
  3. 命令に違反する場合、罰則の適用(過料)。

・施行期日

2020年4月1日全面施行。

加えて、2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに段階的に施行されます。

・従業員について

二十歳未満の者を喫煙可能な場所に立ち入らせることはできません。

二十歳未満の者を雇用しているお店は、喫煙可能場所のあるお店では働ける範囲が狭まり、働きづらくなります。

また、従業員の採用募集の際、受動喫煙にどのような対策を講じているかを、募集や求人の際に明示する義務があります。

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