居酒屋やバー開業ー無期雇用への転換ー2018年問題

居酒屋などでの無期雇用への転換

2018年問題とは、2012年の労働契約法の改正によって、一定の有期労働契約のアルバイトやパートなどの労働者が、無期労働契約へ転換できるというルールが出来たことにより、2018年前後には雇用について対応が迫られるというものです。

そこで、居酒屋やバーなどの飲食店では、有期労働契約のアルバイトやパートを雇っているお店が多いと思いますので、有期労働契約から無期労働契約への転換について説明していきます。

有期労働契約とは?

期間の定めのある労働契約のことをいい、期間の上限は3年。例外は5年。

契約期間中は、使用者・労働者ともにやむを得ない理由でない限り、解約が出来ません

しかし、期間の満了により自動的に契約は終了します。

有期労働契約であれば、アルバイトや契約社員などの呼び名の違いに関わらず、無期雇用への転換対象になります。

無期雇用への転換

上記の太字のように、有期労働契約はやむを得ない理由でない限り解約が出来ませんし、期間の満了により自動的に契約は終了してしまうので、契約を反復更新されていると、有期契約労働者はいつ雇止めされるかわからないという不安定な立場に置かれます。

そこで、以下の場合有期労働契約は無期労働契約へ転換します。

  1. 同一の使用者との間で2以上の有期労働契約が締結され
  2. それらの契約を通算した期間が5年を超える場合
  3. 労働者が無期労働契約の申し込みをした

以上の場合、使用者は申し込みを承諾したものとみなされます。

同一の使用者との間で2以上の有期労働契約の締結とは?

使用者と1回以上有期労働契約を更新したことがこれに当たります。

例外を除いて、有期労働契約の上限は3年で、一般的には期間1年が多いと思いますので、その場合勤務開始から2年以上の有期契約労働者は、この条件をクリアしていることが多いです。

期間中に働いていない期間があったら?

有期契約労働者が産前産後休業や育児休業などを取得して、実際に働いていない期間があっても、契約自体は継続しているとし、働いていない期間も通算5年の期間に含まれると解されます。

通算契約期間のカウント開始時期

平成25年4月1日以後に開始する有期労働契約が対象となります。

平成25年3月31日以前に開始した有期労働契約は対象となりません。

契約と契約の間に空白期間がある場合

有期労働契約と次の有期労働契約の間に契約がない空白の期間がある場合もあります。

学生アルバイトの場合、就職活動のためにやめたが、諸事情によりまた復帰した場合などです。

このような場合、空白期間の長さがどのくらいかによって、契約期間の通算がされるかどうかが決まります。

当該使用者との間で締結された一の有期労働契約の契約期間が満了した日と当該使用者との間で締結されたその次の有期労働契約の契約期間の初日との間にこれらの契約期間のいずれにも含まれない期間(空白期間)があり、当該空白期間が六月(当該空白期間の直前に満了した一の有期労働契約の契約期間が一年に満たない場合にあっては、当該一の有期労働契約の契約期間に二分の一を乗じて得た期間を基礎として厚生労働省令で定める期間)以上であるときは、当該空白期間前に満了した有期労働契約の契約期間は、通算契約期間に算入しない。

ー労働契約法 第18条第2項 ※一部略ありー

少し長いですし、わかりずらいですが、下記の期間以上であるときは空白期間前に満了した有期労働契約の契約期間は、通算契約期間に算入されません。

  1. 空白期間が6か月以上
  2. 空白期間の直前に満了した有期労働契約の期間が1年に満たないときは、その期間に二分の一を乗じて得た期間

2についてさらに詳しく説明します。

直前に満了した有期労働契約を含めて有期労働契約が2つ以上あり、それらの契約に空白期間がない場合は、それらの期間は通算されます。つまり、有期労働契約を2か月で契約して空白期間なく更新した場合、4ヶ月に二分の一を乗じる形になります。

この場合で空白期間2か月以上の場合以下のようになります。

1回目の契約2か月→2回目の契約2か月→空白期間2か月以上→新たな契約

となり、1回目と2回目の計4ヶ月の期間は算入されず、新たな契約からカウントが開始されます。

無期契約の申し込み

労働者からの申し込みは、有期労働契約の期間満了前に申し込みます。

その際は、期間満了日の翌日から労務が提供される無期労働契約の締結という形で申し込むことになります。

無期転換のやり取りは、後にトラブルが起きないように書面で行うことをお勧めします。

無期労働契約転換させないための合意は可能か?

労働契約締結や契約更新の際に、無期労働契約への転換をしないことを合意したり条件とすることはできないとされています。

労働者は採用されるか更新されるかどうか不安定な立場であり、交渉において不利であり、法の趣旨に照らしてこのような意思表示は無効と解されています。

無期へ転換した場合は正社員?

期間の定めがなくなるだけで、当然には正社員にはなりません。

原則として、契約期間を除いて現に契約している有期労働契約条の労働条件と同一なのです。

ですので、無期転換後正社員になるのか、期間の定めはないが正社員とは違う勤務条件になるのかは、明示させる必要があります。

無期転換社員用の就業規則を作成するか、無期転換申し込みに対して交付する受領書に労働条件を示しておくなどです。

また、契約期間を除いて、労働条件を変更することも可能です。

最後に

条件をクリアした有期契約労働者が無期転換の申し込みをした際、使用者は承諾したものとみなされるので、特段の意思表示を要するものではありません。

ですが、有期労働契約は期間が定まっているうえでの労働条件であったりします。

ですので、無期労働契約へ転換した際には、無期転換労働者の立場や労働条件を明確にしておきましょう。

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